圓乘院寺宝

当院では数々の宝物を収蔵しているが、そのうち主なものを上げれば以下の通りである。

舍利宝塔 26k 舍利宝塔
(しゃりほうとう)
さいたま市指定文化財
この舍利宝塔は、総高100.4cm。黒漆箱形台の上に反花座と基礎を重ね、木造宝塔を安置する。基礎には十二支のレリーフと四隅に四天王像がある。内部の蓮台は荷葉座、蓮肉、三重に葺いた蓮弁に受け座を設ける五点の仏舎利を安置する。
銘文には「圓乘院十八世法印淨珊の時、与野町の井原芳章が宝塔をつくり、文化五年(1808)新開村の小島氏からいただいた仏舎利を安置した」とある。
近世の工芸品としてのみならず信仰・歴史の両面で優れた文化財といえる。

花籠 14k

金銅製花籠(はなご)

さいたま市指定文化財
この花籠は銅板で平底の籠をつくり、蓮華紋、蓮華唐草紋を透彫りする。三ヶ所に取り付け金具をかしめ、の三色の編紐を取り付ける。万治三年(1660)銘が十二面。一面にのみに銘文が陰刻。直径27.5cm、高さ2.5cm。町谷村井原九郎右衛門尉が寄進。正徳五年(1715)銘が八面。すべてに銘文が陰刻。直径27cm、高さ、21cm。本宿村臼木・中村両氏が寄進。
散華供養に用いる仏具で、施餓鬼に際し僧侶が読経をしながら蓮弁をまく。
江戸時代初期及び中期の工芸品として優れたもの。刻銘から歴史資料としても貴重である。

華鬘(けまん)

昭和42年さいたま市指定文化財
寺院の装飾品。5個の金銅製華鬘と2個の糸華鬘がある。金銅華鬘は、寛永21年(1644)の製作で「世の町」(与野町)の銘があるので有名。県内でも珍しく古いものである。

左上が金銅華鬘 右下が糸華鬘


柄香炉(えごうろ)

本堂には、中興開山・賢明上人の遺品と言われる柄香炉を収蔵している。元和3年(1617)の銘があり、木製で柄の部分が蓮になっている。

大般若波羅蜜多経

全600巻。元治元年(1864)に集めたもので、安永7年版(1778)・寛政11年版(1799)のものが入り交じっている。
当院においては、毎年除夜の鐘を打ち終わると、直ちに本末住僧一同当院本堂に会して、600巻の転読をし、世界平和・万民和楽・檀信徒安全の祈祷をしている。
別に一巻、貞享2年版(1685)の大般若波羅蜜多経がある。これは第10会第578巻般若理趣分というまことに深祕な御利益があるお経で、沢田屋平左衛門寄付のものである。

御朱印状

昭和56年さいたま市指定文化財
徳川時代、慶長19年、二代将軍秀忠公以来、代々の将軍から道場村15石の寄進があったが、現在9通だけが保存されている。